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お肉の猟期や別名

こんにちは。広報チームの岡野です。

涼しく過ごしやすい季節がやってきましたね。

筆者も衣替えで、1年ぶりに長袖の服に袖を通し、秋の訪れを感じているところです。

 

秋というと、食いしん坊の筆者としては食欲が刺激される季節。

冬眠をするわけではありませんが、この時期にはどうにも美味しいものが増えるので、ついついご飯を多めに頂いたりしてしまいます。

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特に、お肉大好きの筆者としては、11月に到来する狩猟シーズン…その賜物である「ジビエ」を楽しみにしているんですね。

このジビエ。

「狩猟により得られた天然の野生鳥獣の食肉」という意味で、元々はフランス語なんだそうですが、ここ数年で耳にする機会が増えてきた言葉ですよね。

 

「狩猟により得られた…」というところがポイントになってくるのかと思うのですが、狩猟というのは1年中できる訳ではないんですね。

狩猟には猟期というものが定められているんです。

日本の場合、猟期は原則として11月15日~翌年の2月15日までと法律で決まっているのですが、対象とする狩猟鳥獣や都道府県で、期間が延長・短縮されることもあるんだとか。

北海道のエゾシカ猟なんかは、10月1日から狩猟が解禁されて最終日は3月31日と、前後に1ヵ月も延長されていたりします。なので、北海道においてもう狩猟シーズンに入っているということになるんですね。

 

しかし、多くの地域で一年のうち3ヶ月しか猟ができないというのは、意外と狩猟をしてもいい日数というのは少ないんだなぁ…と思いますよね。でも、猟期が定められているというのにはちゃんとした理由があるんです。

 

その大きな理由としては…

① 野山の木々の葉が落ち、草の枯れる季節になれば見通しがよくなる。

また、そのくらいの季節になれば、農林作業者も減るため誤って人を撃ったりして

しまう可能性が減る。

 

② 多くの狩猟対象となる鳥獣は、繁殖期が春から夏に訪れる。

 

…ということなんです。

 

安全性と生態を考慮した結果なんですね。逆に猟期が延長されているエゾシカは、増えすぎているんだろうなぁ…ということになるのかと思います。

 

 

ここで話は変わりますが、この狩猟で得られるお肉には、シカやイノシシなんかがありますね。ストレートにシカ肉、イノシシ肉…と呼ぶ場合もありますが、これらを含めたお肉には、他の呼び名があったりすることは有名かと思います。

というわけで、ここからはお肉の別名についての話をご紹介しますね。

 

そもそも、お肉に別名があるのはなぜでしょうか?

少し歴史を遡って、お話しますね。

 

まず、飛鳥時代の話。日本に仏教が伝わった際に「五畜」という仏教用語が伝わります。

この「五畜」にあげられる動物には諸説あるのですが、日本では「牛、馬、犬、鶏、猿」だと言われています。

仏教は殺生を禁止していますから、それを受け天武天皇が「肉食禁止令の詔」という、日本初のお肉禁止令を出すんですね。

牛や馬といった動物は暮らしに必要な家畜だし、犬は番をする。

鶏は刻を知らせてくれるし、猿は人に似ている…だから、食べ物ではないよ?という感じです。

 

しかし、この「肉食禁止令の詔」は全ての肉食を禁止したものではなく、「五畜」以外のお肉については、食べるのを禁止する時期と猟の仕方を規制するだけでした。

しかし、ここから飢饉や干ばつが起こると、度々殺生の禁止がされることとなり、なんとなく日本人の心の中で、肉食が悪いことのように定着していくんですね。

 

そして、戦国時代。すっかり、日本では一般的に獣肉を食べるというのは禁忌となっていました。しかし、

まったく食べられていなかったのかというと、そういう訳ではなく地方では養豚も行われていたといわれていますから、地域で差があったのかもしれません。

ですが、新しいもの好きの織田信長や、それなりの影響を受けたであろう豊臣秀吉ですら、ポルトガルの宣教師に、獣肉を食べるのは不正だとして詰め寄ったという話が記録に残されているのだとか。

そういうことなので、おおっぴらにお肉を食べる訳にはいかなかったのは事実だと思います。

 

しかし、これが江戸時代に入ってくると、ちょっと事情が変わってきます。

というのも、江戸時代に入ると獣肉は薬として食べられるようになってくるんですね。あくまで食料としてではなく、薬としてならOKという…なんとも抜け穴のような解釈が始まるわけです。

そこから庶民の間でも、獣肉が食べられるようになるのですが…やはり、獣肉を扱う料理屋さんが大々的に「獣肉あります」的な看板を出すわけにはいきません。(なんせ、薬ですからね)

 

そこで、別名…要するに隠語が使われるようになります。

ここで、獣肉の隠語をご紹介しますと…

・馬肉 ⇒ 桜肉

・シカ肉 ⇒ 紅葉

・イノシシ肉 ⇒ 牡丹、山鯨

…といった調子です。

 

そして、江戸時代においては特に禁止されていなかったお肉も、隠語でよばれ始めます。

 

それが…

・鶏肉 ⇒ 柏

・ウサギ肉 ⇒ 月夜(げつよ)

…になります。

 

さらに江戸時代後期になると、獣肉の総称のような感じで「ももんじ」という言葉が登場し、お肉料理は「ももんじ屋」で食べることができるようになりました。

 

それぞれのお肉が、その名前で呼ばれるようになった由来はあるようなのですが、いろいろな説があるようでここでは割愛しますね。

 

他にも、時代は分かりませんが獣肉が禁忌とされている間、地方では牛肉を「黒牡丹」とか「冬牡丹」と呼んで、やはり食べていたそうです。

 

筆者、クマ肉にも隠語があるのかと思ったのですが…クマ肉については情報を見つけることができませんでした。

もしかしたら、当時、一般的にはあまり流通しなかったお肉なのかもしれませんね。(ジビエファンとしては、物流業界に感謝をしなければ…ですね)

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さて、今回は筆者のジビエが食べたい熱からのお肉に関するネタ話となりましたが、いかがだったでしょうか?

猟期で考えるならば、これからの季節が旬とも言えるジビエ。独特の臭いから苦手な方もいらっしゃるようですが、逆にハマってしまうということもありますよね。

美味しいジビエ料理を提供してくれるお店が神奈川県内にも多数あるようなので、子ども達さえ許してくれれば、ゆっくりお肉を堪能したいものです。

それでは、この辺で失礼いたします。

 

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